婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

 研究所には王城の図書室と同じくらいの本がたくさんあり、設備も充実していた。
 ここには特Aクラスに選ばれた者だけではなく、正規の研究員もいる。
 彼らはまさに、魔法研究のエリートだ。
 知識も経験も豊富で、実力も確かな者ばかり。中にはプライドが高く、傲慢なふるまいをする者もいたが、学生達に教えるのが好きで、面倒見の良い者もいた。
 魔法を学ぶには最高の環境だ。
 初日はそれぞれ自己紹介をしたあと、それぞれの研究目標を発表し、知識や経験を話し合って情報交換をする。
 アメリアの目標は新しい水魔法の開発だと告げると、魔法研究員達は訝しげな顔をしていた。
 新しい魔法の開発は、たとえベテランの魔法研究者だとしても、一生をかけても達成できるかどうかわからないほど難しいものだ。それを特Aクラスの首席とはいえ、まだ学生であるアメリアが口にしたことを無謀だと笑う者もいた。