婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

 マリーエと一緒にソフィアの元を訪れたアメリアは、彼女の隣にいる美しい女性を見て目を見開く。思わずマリーエと顔を見合わせてから、慌てカーテシーをする。
「あなたがアメリアね? いつもサルジュを助けてくれてありがとう」
 輝くような金色の髪。
 鮮やかな緑色の瞳は、サルジュとまったく同じ。
 三十代半ばになっても色褪せない美貌も、彼とよく似ている。
 ソフィアに義母と呼ばれた美しい王妃は、アメリアを見て優しく微笑んだ。
 緊張のあまり顔も上げられないふたりが身につける宝石を、王妃はソフィアと楽しそうに選んでくれた。
 マリーエには、大振りの宝石があしらわれた豪華なものを。
 アメリアには、繊細な美しい細工のものに決めたようだ。
 さらにたっぷりと時間をかけてドレスに似合う髪型を決め、少しお話をしましょうと、そのままお茶会に招かれる。