婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

 さらに頭の中で確認してしまう。
 だが王立魔法学園の試験を受けるために、国王陛下の推薦状を持っていくのは何か違う気がする。試験を受けなくとも合格になってしまいそうだ。それでは、意味がない。
「あの、サルジュ様」
「さっそく行くか。このまま行っても構わない?」
「いえ、私は」
 何とか断らなくてはと思うが、混乱してしまってなかなか言葉が出てこない。
 助けを求めるようにカイドを見てしまう。
「サルジュ殿下。まずその特Aクラスがどういうものなのか、詳しく話を聞いたほうがよろしいのでは。ユリウス殿下が詳しいと思います」
 アメリアの視線を受けて、いつも同情するだけだったカイドが助けてくれた。
「そうか。兄上は先に戻ったと言っていたな」
「……はい。王城に」
 カイドはしまった、という顔をしていたが、もうどうしようもない。どうやら王城に二日連続で行くのは避けられなかったようだ。