婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

「いえ、実は午後からマリーエ様と一緒にいたのです。特Aクラスが新設されると聞いて、目指してみたくて色々と教わっていました」
 クラスメイトが嫌になったと言う必要はないと思い、それだけを伝える。
「特Aクラス?」
 彼のための特別措置だと思うが、サルジュは知らない様子だった。きっと興味がなくて聞いていなかったのだろう。
「はい。一年生でも試験を受けることができるそうです。ただ、誰かに推薦してもらわなくてはならないようで」
「推薦か」
 マリーエの言うように、思い切ってサルジュに頼んでみようか。
 そう思って口を開こうとした。
 だが。
「それなら父に頼んでみたらどうだろう。父もアメリアに会いたいと言っていたから、ちょうどいい」
「……はい?」
 予想外の返答に、思わず素で聞き返していた。
(えっとサルジュ様はこの国の第四王子殿下で、その父上ということは、国王陛下、よね?)