婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

「噂は聞こえてきたわ。昨日、一年生のAクラスの三人が停学。さらにキーダリ侯爵令嬢が退学になったらしいわね」
「え……。た、退学ですか?」
 せいぜい停学だと思っていたアメリアは、予想以上の厳しい処分に驚く。
 王立魔法学園を卒業できなければ、今後魔法を使う許可が下りない。この国では魔法を使えるのが、貴族の証明のようなものだ。それでは新しい縁談どころか、修道院に入るか、もしくは家を出て平民になるしかない。
「あなたは知らなかったの?」
「はい。四人とも停学かと……」
 そんなに甘くはないと、マリーエは首を振る。
「彼女は自分よりも下位の貴族に無理を強いて、噂だけで理不尽にあなたを虐げた。さらにサルジュ殿下の研究の邪魔までしてしまったら、もう救いようがないわ」