婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

 アメリアはそんなことを考えていた。
「ごめんなさいね。疲れているのに長話をしてしまって。ゆっくりと休んでね」
 しばらく話をしたあと、侍女に客間まで送ってもらう。
 疲れているはずなのに、豪華な部屋と柔らかなベッドにかえって眠れず、天井を見上げながら色々なことを考えていた。

 翌朝。
 ソフィアに招かれ、朝食のために昨日のダイニングルームに向かうと、そこにサルジュの姿はなかった。
 彼はあれからずっとアメリアの資料を読み込み、朝まで熱中していたらしい。挨拶をしておきたかったが、少し早めに寮に戻って身支度を整えなくてはならない。
 用意してもらった馬車で寮の自分の部屋に戻ると、あの後、教室はどうなっていたのか。絶望に打ちひしがれていたエミーラはどうしたのかと、少しだけ考える。
 クラスの雰囲気も、これから変わるだろうか。

 手早く学園に向かう準備を整えてから、寮の部屋を出る。