婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

「わたくし達が、ですか?」
 三人は躊躇っていたが、エミーラに睨まれ、さらにあなたの家との取引はやめた方がいいとお父様に言おうかしら、と呟かれて、アメリアのバッグに手を伸ばした。そのまま教室を出ていき、残されたエミーラは楽しそうに笑う。
「どんな顔をするのかしら。楽しみね」
 映像は、そこで途切れた。
 ユリウスはゆっくりと振り返ってエミーラを見つめる。
「……違います、これは」
「残念だよ、エミーラ」
 言い訳を口にしようとした彼女の言葉を遮るように、ユリウスはゆっくりとそう言う。
「まぁ、それでも学園内での、生徒間のトラブルだ。そこの三人も脅されていたようだからね。アメリアに真摯に謝って、彼女が許してくれるのなら、大袈裟にすることはないかもしれない」
 彼の言葉に三人の令嬢が縋るような視線をアメリアに向ける。