しづき






ホカホカと白い湯気がただよう浴室。



私のためにいつでも用意してあるらしい湯船に体を沈めた。



鎖骨は痛むけど沁みはしない。



しっかり防水ガーゼを貼るあたり、白の用意周到さはさすがだなと思った。



とはいえそこまで回せる脳みそを、どうして自分に対する抑制に使えないのか。



感情というものは、一度昂ると理性が勝てなくなってしまうものなのだろうか。



今まで自分を押し殺し続ける人生を送ってきたから、我を忘れるという感覚がよく分からない。



「ふぅ…」



昨日は誰かさんのせいでお風呂にも入れず寝てしまった。



一日ぶりのお風呂はとても気持ちいい。



気を抜くと眠ってしまいそう。