しづき




そして、どこからか取り出したカメラを私に向けて



──カシャ



撮った。




「ちよっ、ちょっと!」


「汐月動かないで、ブレちゃう。いや汐月ならブレててもかわいーんだけど、やっぱ綺麗に撮りたいし…」


「そういうことじゃなくて!撮るのやめてください!」




部屋に響き渡る連写音。



いったい何枚撮る気なの?!




それからというもの



容赦なく撮り続けられて数分、男は満足したようにカメラを置いたのだった。