「おはよー汐月」 まるで私が起きるのを狙っていたかのように、男がピンクのエプロン姿で現れた。 「…タイミング良すぎませんか?」 「タイミングもなにも、家中に監視カメラ付けてるからね」 「え、」 そんなのあり? 私の動揺などつゆ知らず、男は機嫌良さげに近付いてくると、私の頬にそっと手を添えてきた。