「……1ヶ月我慢すれば、家に帰してくれるんですか?」 「もちろん。ぼくが汐月に嘘つくわけないよ」 信じられない…。 私の内心を知ってか知らずか。 男は不純な笑みをさらに深めて 「よろしくね」と大きな手を差し出した。 もちろん、握り返すわけもなく。 何一つ納得できないまま 治療とは名ばかりの監禁生活が幕を開けたのだった。