しづき





「同情なんかじゃねぇよな?」




鋭い声と、まなざし。



この人もきっと、白を慕っていたんだ。



私は気持ちにすら応えるように深くうなずいた。



すると、男はどこか諦めたように

「そうかよ」と笑った。



「あーあ、せっかく横取りしようと思ったのによ。やっぱあの突き抜けた野郎には勝てねーか」


「横取り?」



悔しそうにこぼしている男に首を傾げる。




「お前のこと好きなんだよ、俺」

「えっ、はぁ?!」




あまりに突然な告白だった。



男は硬直する私に上半身を倒してきて

──チュ

と頬にキスをしてきた。



「えっ、な、なにをっ」


「バレてあいつに怒られちまえ」



べッと舌を出す男。



いたずらなその表情は、少しだけ白と似ていた。