しづき



「白…」


「ごめん、すぐ…泣き止む、から」



なんて言って、テーブルの上に突っ伏してしまった。



ぎゅうと袖を握っている。



私はそれをただ見ていることしかできなかった。



「白…」



見ているだけ…



本当にそれでいいのか。



背中を震わせて泣いている白の姿が、かつてボロボロだった頃の自分と重なる。



白の涙が私のせいだってことは火を見るより明らか。



なにをしたって意味が無いかもしれないし、余計なことかもしれない。



でも…だからって、見ているだけなんてできない。
したくない。





「……しろ」



やわらかく呼ぶ。



彼の隣に腰をおろした。



大きな背に触れて、上下にさする。



やさしく、やさしく。



「白…泣かないで…。ごめんなさい。
私、白の気持ちをなにも考えずに…」



そう言えばすぐに、白は伏せていた顔を持ち上げた。