しづき




「え、」



白が目を丸くした。



あんなに食べたいことに頑なだった私が、いきなり料理を口にしたのだから。



もぐもぐと咀嚼をする。




チキンライスのケチャップの濃さがちょうど良くて、お肉が柔らかくて、玉ねぎは甘くて。



最後に全部を包みこむ卵が、優しく、味をまとめてくれる。



じんわりと胸にあたたかいものが込み上げてきて



なんだか泣きそうになった。



きっと…いっぱい、いっぱい、無償の愛を込めてくれたんだろう。



たとえ私が拒み続けても、いつか食べてもらえる日を思って──




「白…ごめんなさい…」


「え…」


「すごくおいしいです、
作ってくれてありがとう」




白の料理がこんなに美味しいなんて知らなかった。



疑っていたものすべてが愛でしかなかった。