「汐月天才。ちょー美味しいよ
さすがぼくの汐月だね」
「それはよかったです。
ぼくのは余計ですけどね」
私もマカロンを一口。
うん、よくできてる。
やっぱりなにかを作るときって、誰かのためと思うとより上手くできる気がする。
気持ちがしっかりと入るからかな。
それで美味しいなんて言われたらそりゃあ嬉しい。
不味いと一蹴されなくてよかった。
ちらりと、幸せそうにクッキーを頬張る白に目をやった。
「んへへ、汐月がぼくのために…ふふ。これがぼくの体の一部になるなんて嬉しすぎる。明日からこの思い出だけあればなにも食べなくても生きていけそう」
あいかわらずおかしなことを言っているけど、ケーキはもう完食していて残りもあっというまになくなりそう。
人が美味しそうに食べてくれる様子って、どうしてこんなに満ち足りた気分になれるんだろう。
そう思ったときにふと、いつもの自分が脳裏によぎった。



