そもそも自分を傷つけようと選択したのは私だ。
白はまったく悪くない。
とはいえ本気で私を殺そうとした白の目は全身が凍るほど怖かった。
優しい人ほど怒らせてはいけないのだと、身をもって知った。
すると、顔を上げた白が怪訝そうな表情を浮かべた。
「ねぇ汐月。さっき、ぼくが目を覚まして嬉しかったって言ったよね?」
「え…はい」
「それってどーゆーこと?」
どーゆーこととは?
「どうって…白、5日間も目を覚まさなかったじゃないですか」
答えれば、白は驚いたように目を丸くする。
「うそ…5日間も?」
「はい。呼んでも起きなくて。ずっと眠っていましたよ。心配したんですからね」
「………そっか」
白は小さくつぶやくと、口をつぐんでしまった。
なんなのだろう。



