しづき









「………」

「………」



静かなリビング。



白は口を開くことなく、横になる私の手をただ握っている。



その視線の先には、痛々しく包帯の巻かれた私の体。



包帯なんて大げさだと訴えたけど、白はきいてくれなかった。



表情のない、綺麗な顔。



やっと、こうして目を覚ましてくれたのに…。
いったい何から話せばいいのか分からない。



「……あの、白」

「……」

「…落ち着きました?」



私の問いかけに、こくんとうなずく白。



落ち着いたどころか蒼白な様子ではあるけど、ここでようやく本当の安心感に出会えた気がした。



よかった…



「汐月…ごめんね」


「白…」


「目を覚ましたら真っ暗で。汐月の顔見たくて寝室行こうとしたら、汐月が玄関にいて」


「…」


「ぼくを置いて出ていっちゃうのかなって思ったら、なんか、変になった。理性とか飛んでいった」