「携帯でチェスやってるの、俺ぐらいかと思った」 ――ドキン……ッ 初めて間近で見た、彼の笑顔。 携帯のチェスゲーム。 小さな、小さな共通点。 嬉しくて嬉しくて、あたしはますますドキドキしてしまった。 「あたしも……。携帯でチェスって、あたしだけかと……」 「ははっ。似たもの同士だね」 白い歯を覗かせながら、彼は笑った。