普通科教室棟から渡り廊下を歩いて技術教室棟に行く。

 三階に上がって、私はある扉の前で止まった。

「失礼します。」

 扉をガラガラと開けて、教室内に足を踏み入れた。

 中にはたくさんの本が詰まっている本棚があり、所々に観葉植物がオシャレに置いてある。

 ここは私にとっての天国、図書室だ。

 この学園は蔵書の数がとっても多いからいつもワクワクしている。

 私は奥のほうに入っていって一冊の本を取り出す。

 それは私が今はまっているファンタジーものの小説。

 シリーズだから私はこれを読むのをとても楽しみにしていた。

 近くの席に座って、本を開く。

 えーっと、確かこの辺りまで読んだから……あ、ここだ。

 私は続きのページを見つけて早速読み進めた。



 数十分経った頃に私は本から顔を上げた。

「ふぅー、やっぱり面白い。」

 この本は言葉選びが素敵だし、背景だってちゃんと書かれている。

 戦闘シーンも入っていて私にとってはとても興味深いものだった。

 うーん、続編も読みたいけどそろそろ帰らなきゃ。