落ち着ける状態になってからふぅ……と息を吐いた。

「私、やっぱり変だ。」

 言葉にしてみると、現実味が増した。

 以前……珠洲島君と出会うまでの私は誰に対しても冷淡で興味なんてなかった。

 私は可愛いらしいけどそんな自覚はなく、そんなことを言われる容姿が嫌だった。

 むしろ、酷い目にまであった。

 だけど、両親を恨んでいるわけじゃない。

 現にお姉ちゃんは、綺麗な見た目をしていながらたくさん友達がいる。

 それはきっと、お姉ちゃんの性格が良いからだと思う。

 私とは正反対で明るくて愛嬌があって、誰にでも優しい人。

 私はお姉ちゃんの妹なのに、なんでそんなに冷たいの?なんて聞かれたこともあった。

 そんなの私が知りたい。

 私だって出来るなら、友達が欲しかった。

 小学生の頃はまだその夢を見ていたけれど、いつしか見なくなってしまった。

 正確には、見たくなくなってしまったんだけれど。

 私は物心ついたときから冷たい人間として生きてきた。

 それが今でもしみついているだけ。