冷酷少女の複雑な恋模様

 ……そうだ、いっちゃんにメッセージを送っておこう。

「ええっと、いっちゃん部活忙しい?っと。」

 そう打って送ると、光の速さ並みの速度で返信が来た。

《澪ちゃんから連絡してくれるなんて嬉しい~!そうだよ、忙しいの~!総体があるから先輩たち厳しくて~!だけどこれで元気出た!ありがとう、澪ちゃん!また明日学校でね~。》

 ……一気に来た。

 それを読み終えて、《無理せず頑張ってね。》と送った。

《うん!澪ちゃんも無理はしないでね!》

 いっちゃん、どの言葉にも返信するね……。

 私は心の中で「ありがとう。」と呟いて明日の準備を始めた。



 学校に着き、まずは教室に荷物を置きに行く。

 その後、教室から出て図書室に向かう。

 朝は絶対誰かいるよね、と思いながらガラッとドアを開けた。

「失礼します。」

 小さな声でそう言って中に入った。

 誰かいることを覚悟したんだけど……あれ?

「あ、おはよう。風音さん。」

 図書室内には先生しかいなかった。

「おはようございます。……あの、他の人は?」