冷酷少女の複雑な恋模様

　最近はいっちゃんも部活が忙しいらしく、まともに連絡を取っていない。

　学校では話せているけど、少し心配。

　体、壊してないといいけど。

　そう思っていると、ふとさっきの言葉を思い出した。

『風音さんは……どうして人のことばっか考えてるの？』

　その言葉を頭の中で反芻させる。

　私が最低で人間関係を持ちたくないのは本当のことだけど……他人のことを全く考えていないというと嘘にはなる。

　だけどそれは無意識で、自分でも知らず知らずのうちにしてしまうことが多いから……つまりは自覚はない。

　だから、そう言われてもピンとは来ない。

　自分が思いたいことを思ってるだけだから……余計に分からなくなる。

「はぁ～。」

　大きなため息を零して、天井を仰ぐ。

　結構きつい口調で言っちゃったから、明日から珠洲島君にどんな顔をしたらいいんだろう。

　ぼんやりと考えていると、突然スマホにメールが届いた。

　いっちゃんかな？と思ってスマホを開くとそこには《珠洲島君》の文字が。

　さっきのこともあって内容を見るのが怖いけど、元はと言えば私が一方的に言ったから私に非がある。