正直、凄く断りづらい。

 でも私はどこの委員会にも部活にもまだ入っていないから丁度良いかもしれない。

「私がなっても、良いんですか?」

 恐る恐るそう聞いてみると二人は「もちろん!」と声を揃えて言ってきた。

 ……いいのかな。

 私は誰かにこうやって誘われたことなんてなかったから、どうしていいか分からない……けれど。

「や、やってみたいです……!」

 心の底から思っていることを口に出す。

 私の言葉を聞いた二人は顔を嬉しそうに綻ばせた。

「いいの!?」

「風音さん、本当?」

 先生、珠洲島君の順番でそんな言葉が聞こえた。

 少し押され気味に「うん。」と返すと、珠洲島君はまたしても笑顔になった。

 まさか自分が図書委員になるとは思ってなかったけど……楽しそうだし、頑張ろうかな。



「風音さんには、朝のホームルームまでの時間とこの放課後の時間に図書室に来てほしいの。蔵書の確認とか返却処理が主な仕事内容ね。朝は多分誰かしら他の図書委員の人もいるけれど、先生のほうから話を通しておくわ。放課後は珠洲島君だけだから、安心していいわよ。」