冷酷少女の複雑な恋模様

「ま、まぁそうだったかもね……。」

 あんまり人と関わりたくないから、そうなっちゃうんだけどなぁ……。

 一人でそう考えていると、いっちゃんが私と出会った時のことを話し始めた。

「最初、澪ちゃんが編入した時の自己紹介、あれ簡潔すぎだよ!」

 え、そうだったかな?

 自己紹介とか分かればいいでしょって感じで結構適当に済ませたのは覚えてるけど、なんて言ったのか覚えてない。それほど大事な記憶でもないし。

「澪ちゃん、もう忘れたの!?あの時、『風音澪。よろしく。』だけだったんだよ!私信じられなかったんだよ!?普通好きなものとか言うでしょ!?」

 一息でそう言ったいっちゃんは微かに息が上がっている。

 確か、そんなこと言った気がしなくもないような……。

 頭の中でその時の記憶を探していると特大ため息が降ってきた。

「そんなだから澪ちゃん、誰にも話しかけられなかったんだよ……。」

 その言葉にはとても身に覚えがありすぎる。

 自己紹介した後、私は話しかけんなオーラをあからさまに出していたから、私に話しかけてくる人はいっちゃん以外いなかった。