俺が部室で目を覚ますと、隣には昨日の女の子がいた。

 なんでここにいるのかも気になったけど、一番は……。

「君……昨日の子?」

 昨日の女の子かどうかを確認することだった。

 正直この質問をした後、俺は内心戸惑っていた。

 ”どうしているのか”より”同一人物か”って質問したのが無意識だったから。

 今でも、それが不思議。

「は、はい……。」

 目の前の彼女は目を瞠りながらもそう答えてくれた。

 まるで、思っていたのと違うことを言われたみたいに。

 そうすると、彼女はハッとした表情をしてから用件を伝えてくれた。

 どうやら、先生が俺を呼んでいるらしい。

 その時、ある違和感があったけどとにかく彼女にお礼を言う。

「ありがとう。すぐに戻るよ。」

 そう言うと、自分でも口角が自然と上がっているのが分かった。

 彼女は……さっきから固まっている。

 どうしたんだろう?と思っていると、小さく首を左右に振って笑顔を向けてきた。

「いえ……大したことはしてないので……。」