「ここですよ。」

 結局間宮君と高瀬君に案内される形になって写真部の部室に着いた。

「二人とも、ありがとう。」

 私がお礼を言うと二人は笑顔を浮かべた。

「これくらいなんてことないですよ!」

「先輩、じゃーね。」

 二人の姿が完全に見えなくなったところで私は部室の扉をノックした。

 コンコン……

 けれど、誰かが出てくる様子はない。

 部活中だからいないのかも……とも思ったけど、一応もう一回ノックしてみる。

 コンコン……

 強めにノックしてみたものの、やっぱり反応なし。

 やっぱりいないのかな……?

 そう思って、なんとなく扉に手をかけると、ガチャっとドアが開いた。

 え……開いてる?

 てっきり閉まってるのかと思ったけど、案外あっさり開いて拍子抜けする。

 でも、これで誰かを呼ぶ手間は省けたかな。

 私は扉を入れるぐらいまで開けて中を覗いた。

 部室内は中々広く、机や椅子が何個か置いてあった。

 壁にはいくつもの写真が飾ってあり、どれも素敵なもの。