冷酷少女の複雑な恋模様

 いっちゃんは可愛いから、”恋人が欲しい”って言ったらいろんな男子が寄ってくると思うんだけど……。

「そうなんだ。」

 私は一人でそんな疑問を抱えながら、うんうんと頷いていた。



 四限までの授業が終わり、今はお昼休み。

「澪ちゃん、お昼たーべよ!」

 そう元気よく言ってこちらに近づいてくるいっちゃんを避けて、いっちゃんを見届ける。

 私が避けたせいでいっちゃんは勢い余って壁に激突してしまった。

 一瞬ギャグマンガみたい、だと思ったけどすぐにいっちゃんに近づく。

「ふふっ……大丈夫?いっちゃん。」

 そう言って手を貸すと、いっちゃんはすぐさま私の手を掴んで立った。

「澪ちゃんひどいよー!すっごく痛かったんだよ!?」

 そう言いながらおでこのほうを指さした。

 あー、確かに赤くなってるなー。

 私はそれが何故か面白くて「ごめんごめん。」と言いながらいっちゃんのおでこに絆創膏を貼った。

 何もしないよりかはましでしょ?

 だけど、そのいっちゃんの姿が面白くてツボに入ってしまった。