冷酷少女の複雑な恋模様

 そこで一旦言葉を切り、莉緒さんは俺に優しい柔らかな視線を向けてきた。

「だから、君が澪のことを好きになってくれて嬉しいの。澪、友達自体が少ないから好きな人ができたって聞いたときすっごく驚いたわ。」

 莉緒さんは嬉しそうにしながらも、視線を下に下げて目を伏せる。

「だけど今日君に会って、確信がつけた。君なら澪のことを幸せにしてくれるってね。」

 自分じゃわからなかったけど、第三者から見たらそう見えるんだろうか。

 疑問に思ったけれど、莉緒さんの話を最後まで静かに聞いた。

「だからこれからも、澪のことよろしくね。」

 そう言われてふふっと微笑んだ莉緒さん。

 そんなの、言われなくて分かってますよ。

「もちろんです。澪のこと絶対に幸せにしますから。」

 こんな独占欲の強い男だけど、絶対に澪に悲しい思いなんてさせない。

 俺も莉緒さんにつられて、ふっと頬を緩めた。

 その時、澪の声がドアの閉まる音と共に俺の耳に届いた。

「お待たせ。遅くなってごめんね?」

 そう言いながら俺に駆け寄ってくる澪。