私はそう思い、力強く握ってくる環君に小さく握り返し遊園地へと歩を進めた。



 思ったより早く着けるんだ、ここ。

 もう少しかかるかも、と思っていたけどほんの十数分で着くことができ、チケットを持っていた為すんなりと入れた。

「まずどこ行く?」

 環君にそう聞かれ、私はあるものを指さした。

「あれ、乗りたい……!」

 私が指したものを見て、環君はふふっと笑った。

「よし、じゃ行こ?」

 環君はそう言って私の手をまた握り、そのアトラクションへと連れて行ってくれた。



「……ジェットコースター、思ったより速かった……。」

 まず私が一番最初に乗ったのは遊園地の定番ともいえるジェットコースターで……大分速かった。

 もっと遅いと思ってワクワクしながら乗った自分を馬鹿だと思いながら、隣で涼しい顔をしている環君に拗ねて言った。

「何でそんなに平気そうなの……?」

 あんなに速いものに乗ったのに、そんな涼しい顔をして平然といられるのが不思議で仕方ない。

 私の質問に環君は「あー……。」と唸ってから渋々教えてくれた。