アラームをセットしようと、スマホに手を伸ばすとそのタイミングで一件のメールが来た。

　……あ、いっちゃんからだ。

　いっちゃんは毎日私にメールや電話をしてきてくれる。

　たまに強引だったりするけど……。

　何だろうと思い、私はメール画面を開いた。

《澪ちゃん、ちゃんと無事に帰れた！？何もないよね！？》

　その文面を見て、私はしばらく固まった。

《どういうこと？》

　訳が分からず、やっとのことで打った言葉。

　その言葉にはすぐさま既読がついて、こう返ってきた。

《変なおじさんとか、絡まれたりとかしてないよね！？》

　……ヤバい、いっちゃんの考えてることが分からない。

　文章だけだと、よく理解できないから私は電話をかけてみることにした。

　ワンコール目でかかった電話からは、こう聞こえた。

《澪ちゃん、今日ほんとごめん！》

　……ん？

　一体何についていっちゃんが謝っているのか分からず、ダイレクトに聞いてみることにした。

「いっちゃん、さっきから言ってることが全く分からないんだけど。」