そんなことを考えていると、お姉ちゃんのそんな声が聞こえて顔を上げた。

「わ……凄い。」

 爽やかな白の七分シャツに膝下まであるライトブルーのスカートに身を包まれていて、思わず感嘆の声を漏らす。

 だけど、こんな可愛い服着ても来ているのがこんなのだからなぁ……。

 こんな服は可愛い子が来たら良いと思うんだけど、お姉ちゃんのセレクトだし文句は言ってられない。

「澪、可愛いっ!」

 お姉ちゃんがお世辞でそんなことを言ってくれるけど、余計虚しくなるだけ。

「お姉ちゃん、お世辞はいい……。」

「何言ってるの!澪はこんなにも可愛いんだからもっと自信もって!」

 自信って言われても、持つ自信がなければどうしようもない。

 若干納得できていない私にお姉ちゃんは「髪型とメイクのセットするから座って!」と言って強引に私を椅子に座らせた。

 いや、流石にそこまでしてもらうのは……。

 そう言おうとしたけど、お姉ちゃんの力が強く抵抗するのをやめた。



「うん!澪、もういいよ。」

 そう言われ、ゆっくりと瞼を開けると鏡にはいつもとは少し違う私がいた。