……どうしよう、凄い嬉しい。

 澪から言ってくれるなんて思ってなかったからとてつもないくらいに幸せを感じる。

「澪、覚えててくれたんだね。」

 嬉しすぎてそんな発言をすると、澪は食い気味に反論した。

「も、もちろん!環君との、デート……だから。」

 自分で言ってて恥ずかしくなったのか、速足で家の中に入っていく澪を呼び止めた。

「澪。」

「環君、どうした……っ!」

 さっきは我慢できたのに、どうして二人きりになるとタカが外れるんだろうか。

 澪の唇に自分のものを押し付け、優しくキスをする。

 澪を怖がらせるかもしれないから、まだ触れるだけのキスしかしないけど……それでも幸せ。

 唇を離し、真っ赤に顔を染めた澪にふふっと笑みを零す。

「ずっと我慢してるんだから、これくらい許してね。」

 澪に触れたいってずっと思ってるのに、触れられない。

 そうやってずっと我慢してるんだから……これくらいは良いでしょ?

「……だから、急にはダメ……!」

 澪は子供に言い聞かせるように大きな声で言うけど、表情のせいで全く説得力がない。