……原因は、珠梨姉さんにもあることなんて知らずに。

 俺は圧が凄い姉さんに洗いざらい全てを話した。



「それは申し訳ないことしちゃったなー。」

 話し終えて姉さんの最初の一言がこれで、俺も相槌を打つ。

「確かに俺も悪かった。だけど姉さんのスキンシップが多いことも原因でしょ?」

 鬱陶しくて「やめて。」と言っても全く姉さんは聞いてくれない。

 そんな姉さんがこんなに素直に反省するなんて……意外だ。

「まぁ確かにね。私にも非はあったわ。……だから今度、澪ちゃんを家に呼んでくれないかしら?」

「……どうして?」

 澪をこんなハイテンション姉のところに置きたくなんてないんだけど。

 「うわぁー環が冷たいー。」なんて棒読みで言ってくる姉さんだけどお構いなしに話し出した。

「だって誤解させるようなことしちゃったのは事実だし。結果的に良くても澪ちゃんは相当な傷を負ったはず。だから謝りたくて。」

「……明日、雪でも降るのかな。」

 絶対自分からは謝ろうとしない姉さんなのに、どうしてこんなに素直なんだろうか。