私が自分の席に座ったときに、いっちゃんが両手を腰に当てて怒ってますアピールをしてきた。

「ちょっとくらいこの話深堀してくれてもいいじゃん!興味ないの?」

「うん、ない。」

 出来るだけ簡潔に答えると、いっちゃんは不満そうに眉をひそめた。

「どうして!?なんでないの!?恋とか、女の子の憧れでしょ!」

 そうやって恋について力説するいっちゃん。

 恋、かぁ……。

「別に私にとっては憧れでも何でもないし、恋なんて一生することがないと思うから。」

 私と恋は、きっと無縁だ。

 それに私が誰かのことをloveのほうで好きになることはないと思うし。

 だったら……。

「逆に、いっちゃんは恋とか興味あるの?」

 私にこれだけ聞いてくるんだ、きっといっちゃんは興味があるはず。

 私がそう聞くと、いっちゃんはうーんと唸った後こう言った。

「ない、って言ったら嘘になるけど、自分がしたいとは思わないかなぁ。私は人の恋バナを聞くほうが断然好きだし。恋とか大変そうだしね。」

 そうなのかぁ……。てっきりいっちゃんは恋とかしたい派だと思ってたから意外かも。