……っ、盛大な勘違いをしていたことが分かってしまった。

 珠洲島君……じゃなくて環君と気持ちが通じた後に失礼だと思ったけどお姉さんとどうして居たのか、ということを聞いてみた。

 お姉さんだということは分かったけど、それでもモヤモヤが収まらなかったから。

 図々しいお願いだと思って、「やっぱりいい。」と答えようとしたけど環君がその前に教えてくれた。

「姉さんに『遊園地のチケットと引き換えに私の言うこと聞いてもらうから!』なんて言われて……言い訳みたいに聞こえると思うけどそれで最近は呼び出しが多かったんだ。」

 遊園地って……環君がペアチケットを貰ったってやつのことだよね?

 その時も用事って言ってたし、まさか全部それのこと?

 私はその時、自分が勘違いをしていることに気付いた。

 勝手に勘違いして、環君を遠ざけるような真似なんかして……つくづく自分が馬鹿だったことを実感する。

「本当に勘違いさせるような、誤解させるようなことして……ごめん。」

「た、環君が謝ることじゃない!私が勝手に勘違いしてただけで……。」