冷酷少女の複雑な恋模様

「だって今週の講義結構入ってるしバイトだって……。」

 言い訳のように言葉を並べるお姉ちゃんにはぁ、とまたため息を吐く。

「大学にもバイトにも私から連絡を入れておくから、まずお姉ちゃんは体調を優先させて。」

 言い聞かせるようにそう言うと、お姉ちゃんは渋りながらも首を縦に振ってくれた。

 私はお姉ちゃんから離れてバイト先に電話をかけ、お姉ちゃんの様子を見てから自分の部屋に戻った。

 それにしても、あれって告白、だったんだよね……。

『俺は、風音さんのことが一人の女の子として好きなんだ。』

 頭にそんな言葉が浮かんできて顔が熱くなる。

 確かに私も珠洲島君のことは好きだけど、恋愛的な意味ではない。

 友達だって私は思ってたけど、珠洲島君はそうは思ってなかったってこと?

 その後も珠洲島君はことあるごとに私に「可愛い。」とかの言葉をかけてきてドキドキが止まなかった。

 でも、嫌な気持ちは全くない。

 今までそんな言葉はたくさん浴びせられてきた。

 可愛いわけがないのに、私自身に興味はない癖に、話しかけてくる人たちが嫌だった。