彼はもういなくなっており、がらんとした静かな図書室。

 もう下校時間間近だったこともあって、俺は急いで図書室の戸締りをした。

 風音さんに会いたいなぁ。

 気持ちを伝えてしまうと、抑えることなんか出来ずにそう思ってしまう。

 最近の風音さんはよく笑ってくれるようになったし、俺にも心を開いてくれたってことかな。

 そうだったら良いな、と思いつつ俺は帰路についた。