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準々決勝が終わったということはいよいよ準決勝。
準決勝には次期当主であり、守護者である私たち4人が上がっていた。
準決勝からは4会場から1会場に絞られるので注目度がグンと上がる。
まずは私の実戦からだ。
「紅」
会場に入ろうとする私を武が呼び止める。
「絶対勝てよ」
そして私の右手を両手で包み、真剣な顔で力強くそう言った。
「蒼は強い。去年やったからわかる。強い攻撃も弱い攻撃も多彩に使うから油断せずに集中してやるんだぞ。あと弱点らしい弱点はないが、きっといつか隙ができるから体力の配分を見誤るな。その隙についてなんだが…」
「はいはいはい。ストップ」
止めなければ対蒼について一生話してそうだったので苦笑いを浮かべながら武の話を止める。
どんだけ私を勝たせたいんだ。
去年の負けを根に持ちまくりだな。
「武、助言ありがとう。油断はしない。やれるだけやってみる」
「おう。俺も琥珀に勝って絶対決勝行くから。負けんなよ」
「わかってる」
私の右手をいまだに両手で包み込んでいる武の両手に額を当たる。
数十秒そうした後、私は顔を上げ不敵に笑って見せた。



