2度目の人生で世界を救おうとする話。後編





「紅!」



私よりもボロボロの龍が目を見開き、こちらに必死に手を伸ばしている。
そんな龍を視界に入れたと同時に私は強い風によって、龍の側から吹き飛ばされた。

蒼の風が私の一瞬の隙に気づき、私を龍から離したのだ。



「…っ」



突然のことに驚きながらも、私は咄嗟に受け身を取り、地面への衝撃を緩和させる。
それからすぐに体勢を整えて、蒼の方を睨んだ。
しかし私の予想とは違い、今度は後ろから何か鋭利なものが私の左肩を貫いた。



「…ゔっ」



痛みに表情を歪めながらも、私はすぐに自分を守る為に自身を強い炎で囲む。
肩に刺さっていた鋭利な何かはその炎によって溶けて、消えたので、私の肩を貫いたのは武の氷だとわかった。

…最悪だ。

今まで受けてきた傷の蓄積と肩を貫かれたことによって、一気に体が重くなる。
どくどくと肩から流れる血に心臓も激しく鼓動する。

私だけは死んではダメだ。
私が死ねば世界が終わる。

2度目の今、私を殺すのは誰だろう。
1度目と同じように蒼?それとも私の肩を迷いなく、貫いた武?

炎の壁の向こうにはこちらの隙を伺う蒼と武がいる。
朱と琥珀はどうやら龍と戦っているようだ。

ここまでは1度目と同じ展開だ。