ゆるふわな黒色メガネくんは魔法使い




「じゃあ跡部(あとべ)くん、50ページの最初から読んでくれる?」



「はい」



読み通り3番の人があたりそこからは席順通りにあたっていく。



私の席はあたるかあたらないか微妙なライン。



でも最初のこの朗読だけでかなりの時間を使う。



そして授業が始まった時の朗読が眠気との1番の戦い。



静かな空間で淡々と読んでいると、なぜだか眠くなってきてしまうんだよね。



そしてお腹が鳴るのを我慢しなくちゃいけなかったりもする。



「次、朝日くん」



1番前の人があたったので、後ろにいく。



「...........」



教室はシーンとしたまま。



名前を呼ばれたのに、一向に朗読が始まらない。