ゆるふわな黒色メガネくんは魔法使い




「悪くないから。せっかくの申し出を断られるとさすがにへこむなぁ」



そこまで本気で落ち込んでいるわけではないことは分かるのに、そう言われると申し訳ない気持ちになる。



私、何も悪いことはしていないはずなのに....。



「....お願いします」



と思いながらも、さらに断ることを言えずOKしてしまった。



私は推しに弱いタイプだということははっきりと分かった。



訪問販売でめちゃくちゃ押されたら、興味がなくても買ってしまう気がする。



「よろしい。人の申し出には素直に甘えておけばいいんだよ」



「....はい」



従うことしかできなくて、うつむきながら彼と一緒に歩き出す。



その時にとてつもない視線を感じた気がした....。