大好きな君に最後まで愛してるを

そして、時間はあっという間に過ぎ、卒業式が始まった。
「卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。」
マイク越しで響き渡る在校生代表の挨拶は、喜びとこれからの幸せを願っているなどを述べ、挨拶が終わった。
舞台から降りた後、その子は号泣し出してしまった。
卒業式前に、優しくしてくれた先輩がいなくなり、自分が次の上級生になるといった心境の変化に、まだついていけないと言っていたらしい。
会場は、しんみりとした空気に包まれながら幕を閉じるのであったが、自分はまだ翔斗に気持ちを伝えるまでは‘‘幕は下りていない‘‘と感じていた。
琴羽と凛には、少し教室で待っててもらい、翔斗が待っている体育館裏にある花壇へと向かった。
そこは、普段から人が通ることはなく、その場所を知っているのは普段からそこで写真を撮っている写真部である私たちだけだ。
といっても、正式な部ではなく、写真部(仮)みたいな感じだ。


中々部員が集まらず、3年の夏まで見事2人だけだったが、それでも毎日が楽しかった。
翔斗がカメラマンといった夢を本気で目指そうと思うまでは…。