翌朝、マナミに謝罪した。

マナミは「いいよ。お父さんも忙しいんだよね。その代わり明日ショッピングセンターに連れて行ってね」と言った。

できることなら今日の帰りにケーキとオモチャを買って帰りお祝いはお終いにしたかったが彼女のお祝いをしてあげれなかった僕には断ることができなかった。

マナミの企みは当日になってわかった。


土曜日はマナミも幼稚園は休みで僕も仕事を休みにした。

朝の六時に僕はマナミに起こされた。

寝ている僕の真上からマナミは飛び乗ってきた。

5歳にもなると女の子であれ飛び乗られるのは痛い。

「早く起きて準備してー」

お店は10時からしか開かないことを伝えると、ぶつぶつ何かを言いながら寝室へと戻った。

普段マナミは妻と一緒に寝て、僕は一人で寝るのだ。

僕は8時に起き、しばらく朝のニュースを観ていた。

妻がコーヒーを淹れてくれた。

外は梅雨も明け気温も上がっていた。

「今日はお母さんは来なくていいからね。私はお父さんと二人で行くの」

僕はどうしてかと尋ねたがマナミはそれでいいのとしか言わなかった。

妻にはなんとなく理由がわかっていたようだ。

僕がその理由を知ったのはショッピングセンターに着いてからだった。

顔を洗い着替えるとマナミと二人でショッピングセンターに行った。

マナミが欲しいと言っていたオモチャをカゴに入れるとマナミは2日も遅れたのだからこれも買ってよと別のオモチャを持ってきた。

なるほど。

妻が一緒にいればきっと断られたのだろうが、彼女は僕の弱みをうまく利用したのだ。

昨日の朝、今日買ってきて欲しいと言わなかったのはこれが理由だったのだろう。

一体に誰に似たのだろうか。

きっと妻の行き届いた教育がより彼女を賢くしたのだろう。