せめて残された家族が巻き込まれなければいいがと思っていたナディアだったが、そこでコリンヌが鈴を転がしたようにかわいらしい笑い声をあげた。
「今日からナディア様はお城に暮らすのでしょう? でも、蛮族のもとで過ごすならきっとあちらでここにいた時のような生活は送れないと思うの。早く馴染めるように、厩で寝泊まりするのはどうかしら?」
「なにを、言って」
あえぐようにナディアが言うも、その先を口にする前にジャンが大きくうなずいた。
「貢ぎ物にまで慈悲を与えるなんて、コリンヌは優しいな」
「貢ぎ物だからこそですよ。それにふさわしい扱いが必要だと思うんです!」
「今日からナディア様はお城に暮らすのでしょう? でも、蛮族のもとで過ごすならきっとあちらでここにいた時のような生活は送れないと思うの。早く馴染めるように、厩で寝泊まりするのはどうかしら?」
「なにを、言って」
あえぐようにナディアが言うも、その先を口にする前にジャンが大きくうなずいた。
「貢ぎ物にまで慈悲を与えるなんて、コリンヌは優しいな」
「貢ぎ物だからこそですよ。それにふさわしい扱いが必要だと思うんです!」

