「遠い北の地でもお母様とお父様を心から愛してるわ。手紙を書くわね。向こうにしかないものもたくさんあるだろうから、許しをもらえたら贈らせて」
「そんな、嫌よ。あなたがなにをしたっていうの?」
「お母様、お願い。これ以上お父様を困らせちゃだめよ」
ナディアが泣かずにいられるのは、母が代わりに泣いてくれるからだ。
「私ももう少し方法を探してみよう。ナディアをエスタレイクへ送らずとも済むように」
父の言葉は温かく、たとえどんな終わりを迎えるにせよ愛してくれる人がいるのだという安心感を与えてくれた。
だが、ナディアは父の頑張りが徒労に終わるだろうとわかっている。
「そんな、嫌よ。あなたがなにをしたっていうの?」
「お母様、お願い。これ以上お父様を困らせちゃだめよ」
ナディアが泣かずにいられるのは、母が代わりに泣いてくれるからだ。
「私ももう少し方法を探してみよう。ナディアをエスタレイクへ送らずとも済むように」
父の言葉は温かく、たとえどんな終わりを迎えるにせよ愛してくれる人がいるのだという安心感を与えてくれた。
だが、ナディアは父の頑張りが徒労に終わるだろうとわかっている。

