エセルがやれやれと苦笑いしながら息を吐いた。
「静かになさい。わかりましたから」
ほっとした五人がおとなしくなる。
「ですが、次はありませんよ。いいですね?」
「はいっ」
メイドたちは真剣な表情で元気よく声を重ねた。
エセルは他人の恋愛話を大好物としている。彼の楽しみのためにも、国王夫妻を邪魔しないほうがいいだろう。
五人は知らない。エセルが牢獄に囚われたとある夫婦に向けて、鬱憤を晴らすことを。
彼にも見守りたい恋愛と、そうでない恋愛があるのだった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…