貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~


 そして彼女たちは、どういう経緯か一部始終を知ったエセルに説教されたのだ。

「絶対に、なにがあってもおふたりを邪魔してはいけないと言ったでしょう」

 口調は穏やかだが、『よくもやってくれましたね』という圧力が強い。

 エセルはこんな調子でこんこんと彼女たちを叱り、いかにふたりの恋愛が大切なものか──尊いものかを語る。

 五人のメイドたちは、それぞれ耳をぺたりと垂らしてうつむいた。尻尾も床に力なく垂れており、見るからに哀れみを誘う。

「すみません……。悪いのは私です」

 こうなるまでに四人から散々説明を受けたサリが、誰よりも落ち込んでいた。