「私はなにもしなかったわ。……なにもしなかったから、あんなふうに終わった」
『なにかをした』から今を迎えたのだ。
不思議と復讐の瞬間を迎えてもナディアはうれしくなかった。
そもそも彼女は一度も復讐を望んでいない。
不当に命を奪われず、幸せに生きていたかっただけ。
「二度も私を不幸に追いやれると思わないで」
言い切ったナディアの肩を、歩み寄ったゲルハルトが優しく抱く。
「おまえたちには聞くべきことが多そうだ。──連れて行け」
「はっ」
騎士たちがコリンヌを強引に立たせ、呆然とするジャンを引きずって広間を出て行く。
『なにかをした』から今を迎えたのだ。
不思議と復讐の瞬間を迎えてもナディアはうれしくなかった。
そもそも彼女は一度も復讐を望んでいない。
不当に命を奪われず、幸せに生きていたかっただけ。
「二度も私を不幸に追いやれると思わないで」
言い切ったナディアの肩を、歩み寄ったゲルハルトが優しく抱く。
「おまえたちには聞くべきことが多そうだ。──連れて行け」
「はっ」
騎士たちがコリンヌを強引に立たせ、呆然とするジャンを引きずって広間を出て行く。

