貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 ナディアの顔は蒼白になっていたが、今にも倒れそうな彼女をゲルハルトが支えていた。

「陛下より此度の騒動についてお言葉がございます」

 エセルが促すと、人々は一応口を閉ざした。

 ここまでことを大きくしようとしているのは、賠償を要求したいからである。

 エスタレイクに途方もない財力があるのを知り、可能な限り絞り取りたいと考えているのは明らかだった。

「本来であればもっと早く問題解決にあたるところを、報告が遅れてすまない」

 彼がナディアを連れてきたのは、この事態を解決する場を見せ、その結果を自分の目で確認してもらいたいと思ったからだ。