貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 再びゲルハルトがナディアを呼び、安心させるように額に口づける。

「おまえには俺がいる。大丈夫だ」

「……ごめんなさい」

 謝罪の言葉はゲルハルトを苦々しい気持ちにさせた。

 彼女が語っていた〝死〟を完全に理解できているわけではないが、そこにジャンがかかわっているのはわかっている。

 ナディアは自分がゲルハルトやエスタレイクの者たちを巻き込んだと自分を責めていた。

 それに気づき、違うのだと守ってやりたい気持ちが強くなる。

「エセル。……どんな手を使っても構わない。ナディアの不安を除いてくれ」

「……承知いたしました」

 短い間の意味をナディアは知らない。